ホンダが寄せる角田裕毅への期待。浅木LPL「いずれF1王者になってくれるんじゃないか」
ホンダはF1の2021年シーズン開幕に先立ち、シーズンプレビュー会見をオンラインで行なった。F1プロジェクトのラージ・プロジェクトリーダーである浅木泰昭氏は、今季アルファタウリからF1デビューする角田裕毅について、いずれチャンピオンになれると思うと語った。
バーレーンで行なわれたプレシーズンテストで、角田は計181周(1001.2km)を走った。さらに最終日には、レッドブルのマックス・フェルスタッペンと0.093秒差の総合2番手タイムを叩き出している。
もちろん、これはあくまでテスト。各チームがどんな走行プログラム、燃料搭載量で走行していたのかは分からないし、ライバルたちを警戒してあえてパフォーマンスを隠していた可能性もあるため、真の勢力図が見えてくるのは開幕戦の予選になってからだと言える。
とはいえ角田がこのアタックで、ドライバーとして高いポテンシャルを持っていることを世界に示したと言ってもいいだろう。
角田は目標として日本人初の優勝、そして将来的にルイス・ハミルトン(メルセデス)のチャンピオン記録も超える野望を持っていると明かし、その目標を達成する自信があると公言している。
ホンダは今季限りでF1活動を終了するため、浅木LPLは角田が”アルファタウリ・ホンダ”のドライバーとしてチャンピオンを獲得する可能性は現実的に高くないとしつつ、将来的にF1チャンピオンになってくれることを期待していると話した。
「やはり速いドライバーというのは、我々とは違う精神構造をきっと持っていると思います。言ったことをやってしまう、勝負所で結果を出す。角田選手は今まで日本人ドライバーではなかなか見たことがないような結果を出しているし、実力もあるんだろうと思っています」
角田の良さについて訊かれ、浅木LPLはそう答えた。
「(今季)チャンピオンになるのは結構難しいと思います。今勝てるチームというのは普通に考えるとメルセデスとレッドブル、その次はどこかという状況になります。過去にチーム間でドライバーが移ったということもあったので、そういうものも含めて何が起きるかは分かりませんけど、いずれはチャンピオンになってくれるんじゃないかなと思っています」